「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/11/25
乗り役時代に2009年のエリザベス女王杯を勝っていますね
田中博康調教師(美浦)

主な管理馬:
レモンポップ(2023年フェブラリーSなど)
ローシャムパーク(2023年オールカマー)
レーベンスティール(2023年セントライト記念など)
ミッキーファイト(2024年レパードS)

今週の主な登録馬:
レモンポップ(チャンピオンズC)
ウェイワードアクト(ギャラクシーS)
ルージュアベリア(鹿島特別・犬山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

埼玉県出身の田中博康君は、中学校3年生の時に、アグネスフライトが勝ったダービーを見て、乗り役になりたいと思ったそうです。

でも、その時は競馬学校の存在を知らなくて、高校に通いながら競馬学校の試験を受けて、1年生の時は不合格だったんですけど、2年生の時に受かって、「第22期生」として競馬学校の騎手課程に入りました。

そして、タイキフォーチュンやサウスヴィグラスなどを管理していて、一昨年の2月に定年で引退した高橋祥泰君の厩舎から、2006年に乗り役としてデビューしています。

同期には、現役の乗り役でしたら、北村友一君、田村太雅君、的場勇人君、黛弘人君などがいて、他では、2019年の12月に調教師の試験に受かって、2021年の3月に開業した田中克典君も同期です。

乗り役としての田中博康君は、2年目の2007年に44勝を上げていましたし、シルクメビウスに乗った2009年のユニコーンSと2010年の東海S、クィーンスプマンテに乗った2009年のエリザベス女王杯と、3つの重賞を勝っていて、他も入れたら、調教師の試験に受かって2017年の2月に引退するまでに、通算で129勝を上げていました。

調教師の試験は、何度も受けてやっと受かる人が多いんですけど、田中君は、1回目の挑戦で受かっているんですよ。

しかも、受かった時は31歳という若さでしたから、本当に大したものです。

乗り役時代に、何度もフランスで武者修行していた田中君は、その頃に日本から遠征していた、ヒルノダムールやエイシンヒカリなどの調教を手伝っていたんですよ。

乗り役を引退してからは、高橋祥泰厩舎で技術調教師として勉強しながら、アメリカ、イギリス、フランス、アイルランドなど、海外でも馬のことを勉強していて、フランスでは、ハリケーンランやレイルリンクなど、凱旋門賞を7勝もしているアンドレ・ファーブル厩舎で色々なことを学んでいましたし、池江泰寿厩舎のサトノダイヤモンドが凱旋門賞に挑戦した時は、そのサポートをするため、遠征に帯同していました。

こういう風に、フランスの競馬を肌で感じている田中君は、一番勝ちたいレースに「凱旋門賞」を挙げています。

2018年の3月に自分の厩舎を開業した彼は、それから年末までに、「13勝・獲得賞金1億9419万円」という成績を残していました。

そして、2019年は「22勝・獲得賞金2億7873万円」という、前の年を大きく上回る成績を残していましたし、2020年はもっと数字を伸ばして、「28勝・獲得賞金3億9189万円」という成績を残していたんですよ。

でも2021年は、「18勝・獲得賞金3億4382万円」という成績で、2020年の数字を大きく下回ってしまいましたから、一昨年の田中君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうね。

実際、一昨年は、2021年の倍近い35勝を上げて、稼いだ賞金も「5億1029万円」と、2021年を大きく上回ったんですよ。

それに、彼の厩舎は去年も好調で、レモンポップを使った根岸Sで初めて重賞を勝つと、この馬を使ったフェブラリーSで初めてGIを勝って、チャンピオンズCも勝つなど、重賞を6勝もしていました、他も入れたら31勝を上げていて、稼いだ賞金は「8億8739万円」と、今までで一番の数字になっていました。

そして、今年もいい流れが続いていて、海外では、ローシャムパークがブリーダーズCターフで2着に入っていて、地方では、レモンポップがさきたま杯とマイルCS南部杯を勝っていて、この3レースで「約2億7500万円」の賞金を稼いでいますし、JRAでは、レーベンスティールでオールカマーを勝つなど、重賞を3勝していて、他も入れたら、先週までに43勝を上げて、「関東リーディング」の2位になっていますし、稼いだ賞金が「7億4779万円」と、去年の同じ時期(11月まで)の「7億1867万円」を上回っていますから、今の田中君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金が1億2000万円のチャンピオンズCにレモンポップ、1着賞金が1840万円のギャラクシーSにウェイワードアクトなど、3頭を特別レースに登録してきましたので、私が彼でしたら、どれも間違いなく全力で仕上げますね。

2024/11/25
栗東高校の同級生と一緒に北海道の門別にある育成牧場で…
新谷功一調教師(栗東)

主な管理馬:
グランブリッジ(2023年エンプレス杯など)
リメイク(2022年カペラSなど)
クラウンプライド(2022年UAEダービーなど)

今週の主な登録馬:
クラウンプライド(チャンピオンズC)
サラトガチップス(栄特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

新谷功一君は、親父さんが厩務員っちゅう、馬が身近な環境で育っとって、小学校5年生の頃から乗馬をやっとったんやけど、中学校と高校に通っている時は、将来の仕事をどうするかは深く考えてなかったそうやな。

せやけど、「実家を出て自分の力で稼ぎたい」と考えとった新谷君は、栗東高校の同級生が、北海道の門別にある育成牧場の「ファンタストクラブ」で働くっちゅう話を聞いて、高校を卒業した1994年から一緒に働くことにしたんや。

新谷君が「ファンタストクラブ」で働き始めてからすぐの頃、前の年にエリザベス女王杯を勝っとったホクトベガが調整に来て、彼がこの馬に乗っとったし、その他、1998年の安田記念とマイルCSなどを勝ったタイキシャトルや、1998年の朝日杯3歳Sなどを勝ったアドマイヤコジーンとかもおって、こういう走る馬達を間近で見られたんやから、ホンマにエエ経験やったんでしょうな。

すっかり馬乗りの仕事が楽しくなった新谷君は、3年くらい「ファンタストクラブ」で働いて、新冠の「武田牧場」で1年くらい働いてから、1998年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から福永甲(はじめ)厩舎で厩務員をやって、6月からは調教助手をやっとりました。

2000年の7月からは、8年くらい森秀行厩舎で調教助手をやっとったんやけど、30歳を過ぎて、「もっと色んな厩舎で経験を積みたい」と考えたそうで、その後は、湯窪幸雄厩舎と大久保龍志厩舎と高橋康之厩舎で調教助手をやっとったんや。

2018年の12月、11回目の挑戦で調教師の試験に受かった新谷君は、2020年の3月に自分の厩舎を開業しとります。

最初の年は、「5勝・獲得賞金1億2495万円」っちゅう成績やったけど、2年目やった2021年は、「17勝・獲得賞金2億8076万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。

それに、一昨年もエエ流れが続いとって、リメイクを使ったカペラSを勝つなど、JRAで、「31勝・獲得賞金6億0434万円」っちゅう、3年目としてはかなりエエ成績を残しとったし、海外では、クラウンプライドを使ったドバイのUAEダービーを勝っとって、地方でも、グランブリッジを使った関東オークスとブリーダーズゴールドCを勝っとったんですわ。

そんで去年は、TCK女王盃とエンプレス杯を勝ったグランブリッジと、帝王賞で2着やったクラウンプライドと、リヤドダートスプリントで3着やったリメイクの活躍などで、地方と海外で3億円くらいの賞金を稼いだんやけど、JRAでは、「14勝・獲得賞金3億0267万円」っちゅう成績で、一昨年を大きく下回ってしもうたんや。

もちろん、今年を迎えるにあたって新谷君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、今年は、リメイクを使ったリヤドダートスプリント(サウジアラビアのG3)を勝って、クラウンプライドでマーキュリーC(地方交流重賞)を勝つなど、海外と地方で「約2億9735万円」の賞金を稼いどるし、JRAでは、先週までに25勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億8987万円」と、もう去年を上回っとるんですわ。

もちろん、今の新谷君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が1億2000万円のチャンピオンズCにクラウンプライド、1着賞金が1110万円の栄特別にサラトガチップスを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

それに、新谷君は、さっき書いた通り、重賞は勝っとるんやけど、まだGIを勝てとらんので、チャンピオンズCのクラウンプライドには、「初めてのGI勝ちをこの馬で」っちゅう思いも込められとるんやろ。

2024/11/25
「みどりのマキバオー」を読んで競馬に興味を持ったそうなんですわ
辻野泰之調教師(栗東)

主な管理馬:
カラテ(2023年新潟大賞典など)
ミクソロジー(2023年ダイヤモンドS)
ロータスランド(2022年京都牝馬Sなど)
マスクトディーヴァ(2023年ローズS)

今週の主な登録馬:
ミクソロジー(ステイヤーズS)
マキシ(チャレンジC)
エアサンサーラ(聚楽第特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

1981年生まれで、大阪府枚方市出身の辻野泰之君は、中学生の頃、テレビゲームの「ダービースタリオン」をやったことと、週刊少年ジャンプで連載されとった漫画、「みどりのマキバオー」を読んだことから競馬に興味を持ったそうですわ。

でもって、高校生の頃には、2012年まで乗り役をやっとって、今は調教師をやっとる長谷川浩大君とかが通っとった「京都競馬場乗馬センター」で馬乗りを習っとったんや。

高校を卒業した後、辻野君は、北海道に行って、「吉澤ステーブル」(浦河郡浦河町西舎)と「社台ファーム」(千歳市東丘)で経験を積んで、2005年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、2006年の10月から角居勝彦厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。

ちなみに、角居厩舎におった時、辻野君は、スポークスマンとして、角居君の代わりにインタビューを受けることが多かったんで、辻野君の顔を知っとる競馬ファンは多いんやろうな。

8回目の挑戦やった2019年に、調教師の試験に受かった辻野君は、2021年の3月に自分の厩舎を開業しとって、同期の調教師は、小林真也君、四位洋文君、鈴木慎太郎君、杉山佳明君、田中克典君、茶木太樹君、辻哲英君、畑端省吾君の8人がおるんですわ。

辻野君は、解散した角居厩舎から走る馬を多く引き継いどったこともあって、開業してから2レース目で早くも初勝利を飾っとったし、ロータスランドを使った関屋記念で、2021年の3月に開業した同期の中では一番乗りで重賞を勝つなど、年末までに15勝を上げて、稼いだ賞金は「4億1144万円」と、調教師としてええスタートを切っとりました。

2年目やった一昨年は、ロータスランドで京都牝馬Sを勝って、カラテで新潟記念を勝つなど、「29勝・獲得賞金5億6998万円」っちゅう成績を残しとって、2021年の成績を大きく上回っとったし、去年は、マスクトディーヴァでローズSを勝つなど、重賞を3勝、全部で26勝を上げとって、稼いだ賞金は「6億0721万円」と、一昨年の数字を上回っとったんですわ。

そんで今年は、先週までに24勝を上げとるんやけど、阪神牝馬Sを勝ったマスクトディーヴァ以外の馬があまり活躍できとらんこともあって、稼いだ賞金が「5億2072万円」と、去年の同じ時期(11月まで)の「5億8051万円」を下回っとるんで、今の辻野君は、「去年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が6200万円のステイヤーズSにミクソロジー、1着賞金が4300万円のチャレンジCにマキシとか、3頭を特別レースに登録してきましたんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。

2024/11/25
オーギュストロダンの厩舎で働いとりました
池添学調教師(栗東)

主な管理馬:
マッドクール(2024年高松宮記念)
ドゥラエレーデ(2022年ホープフルS)
プラダリア(2022年青葉賞など)
アンドヴァラナウト(2021年ローズS)

今週の主な登録馬:
スレイマン(チャンピオンズC)
ドゥラエレーデ(チャンピオンズC)
エアファンディタ(チャレンジC)
エピプランセス(飛騨S)
ライジン(クロフネC)
ダイヤモンドレイン(栄特別)

担当者:調教師情報部 元調教師T

誰でもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが、同じ栗東に厩舎を構えとって、去年の2月に定年で引退した池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。

学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、騎手になることを諦めたそうですわ。

けど、誘導馬に乗るとか、厩舎で働くとか、「馬に関わる仕事がしたい」と考えとった学君は、将来の選択肢を広げるために、小学校5年生の頃からやっとった馬術に本腰を入れて、その腕は、馬術の名門、明治大学に推薦で入れるほどになったんや。

学君がおった頃の明治大学は、大学馬術部の中で一番強くて、彼自身、かなり自信を持っとったし、一時は「オリンピックを目指そう」って考えとったんやけど、海外に遠征した2年生の時、そこで世界レベルの馬術を見て、「とてもかなわん」と感じたんで、真剣に「競馬の道へ進もう」と思ったそうやな。

そんでもって、美浦で厩舎を構えとる、久保田貴士君と高柳瑞樹君も、明治大学の馬術部出身なんですわ。

そうそう、一昨年の7月17日(日)に中京競馬場でやっとった、「ジョッキーベイビーズ」の東海地区代表決定戦で優勝しとる、池添陽(ひなた)君は、学先生の長男で、「2025年度・競馬学校騎手課程」の入学試験に合格しとりますな。

大学を卒業してからの学君は、「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で3ヶ月くらい働いた後、ガリレオとかオーギュストロダンとかでよう知られとる、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎で1年くらい働いとりました。

日本に戻ってからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から兼雄君の厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2013年の12月に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かっとります。

でもって、2015年に自分の厩舎を開業した学君は、その年に21勝もして、「2億5071万円」の賞金を稼いどったし、それから2020年までも、

2016年→21勝・獲得賞金3億5328万円
2017年→23勝・獲得賞金4億1601万円
2018年→24勝・獲得賞金4億4060万円
2019年→33勝・獲得賞金6億0859万円
2020年→33勝・獲得賞金8億5459万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったんですわ。

ただ、2021年は、ヴィクティファルスを使ったスプリングSと、カテドラルを使った京成杯AHと、アンドヴァラナウトを使ったローズSを勝つなど、前の年と同じ33勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「7億8951万円」と、前の年を下回ってしもうたんや。

せやけど、一昨年は、ドゥラエレーデを使ったホープフルSで初めてGIを勝つなど、「40勝・獲得賞金9億2460万円」っちゅう今までで一番の成績を残して、キッチリ巻き返しに成功しとります。

そんでもって、去年は、全部で32勝を上げたんやけど、京都大賞典を勝ったプラダリア以外の馬があまり活躍できんかったこともあって、稼いだ賞金は「8億2122万円」と、一昨年の数字を下回ってしもうたんや。

もちろん、今年を迎えるにあたって学君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうな。

実際、今年は、マッドクールを使った高松宮記念を勝つなど、重賞を3勝しとるし、他も入れたら、先週までに28勝を上げとって、稼いだ賞金が「8億1761万円」と、もう去年を上回るのは時間の問題になっとるんで、今の学君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が1億2000万円のチャンピオンズCにスレイマンとドゥラエレーデ、1着賞金が4300万円のチャレンジCにエアファンディタ、1着賞金が1840万円の飛騨Sにエアファンディタなど、6頭を特別レースに登録しとるんで、ワシが彼やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。